驚きの高値が付いたフィリピン産コーヒー豆!複雑な農家の思いとは?

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新型コロナウイルスの発生と感染拡大に伴い、現在フィリピンは入国制限がかかっています。また、各施設の営業状況が変わっている可能性があります。ご利用の際は公式HP等にてご確認ください。大変な時期が続きますが、少しでも旅行の楽しさを味わっていただけるよう、引き続き情報をお届けいたします。

こんにちは!ナビマニラです。

 

コーヒーは、世界的に水に次いで消費量の多い飲み物らしく、その市場も巨大だ。

 

フィリピンは100年前、コーヒー輸出国だったそうで、その栄誉を取り戻そうと政府が積極的にコーヒー生産に力を入れている。

 

コーディリエラ地方でも、環境負荷の少ない貧困対策の切り札として、10年ほど前から政府機関のサポートが始まっている。

 

私たちのNGO「コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)」でも、2005年からアグロフォレストリー(森林農法)でのコーヒー栽培を先住民族コミュニティで推し進めてきた。

 

2017年には、販売をサポートする社会的企業「Kapi Tako Social Enterprise」を立ち上げ、フィリピン国内での焙煎豆と生豆の販売と、日本のフェアトレード市場への輸出も本格化させている。

 

CGNのパートナーのコーヒー農家さんたちと(前列中央が著者)

 

品評会でミンダナオ産が上位を席捲

 

そんなコーヒー市場を盛り上げるため、2017年から行われているのが「フィリピン・コーヒー品質コンペティション(PCQC)」だ。

 

農家からコーヒー豆のサンプルを募り、国際的なコーヒー組織 Coffee Quality Institute(CQI)の協力を得て、国際基準に基づき品質を審査し、順位をつける。

 

今年も5月26日にアラビカ種、ロブスタ種の部門別に受賞した生産者が発表された。

 

アラビカ種部門の上位11人のうち5人がコーディリエラからのエントリー。

 

ただし5位以内にはマウンテン州サガダの農家が5位に入賞のみで、上位はミンダナオ島産のコーヒーが占めた。

 

中でもミンダナオ島南ダバオ州のBACOFAというコーヒー農家組織の農家の豆は、ミンダナオからの受賞者6人のうち優勝、3位、4位、6位を占めた。

 

同組織を長年サポートしてきたダバオ市のコーヒー輸出会社 Pistacia Mindanao Coffee Export, Inc.の太田勝久さんによると、「数年前までは全く売り先がなく、農家は自宅に山のような在庫を抱えていたんですよ。」とのこと。

 

メンバーの努力と目覚ましい進歩によって、フィリピン屈指のコーヒーが大農場や企業の契約農家でなく、農家自身が運営しているこの組織から生み出されているのは実にすばらしい。

 

この記事では引き続きこんな内容が読める

○ 複雑な気持ちになった生豆オークション
○ コーヒー農家にとって大切なことは?

 

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《「ナビマニラ」とは 》

日刊まにら新聞より2008年に創刊。マニラをはじめフィリピンの各地のグルメや街歩き、旅行といったライフスタイル、エンターテインメントなどの情報をお届けしています。


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