こんにちは!ナビマニラです。
2月12日から「チャイニーズ・ニューイヤー」と呼ばれる、旧正月・春節がありました。
フィリピンで「中華系の国民との連帯の意を示すため」として春節を正式な祝日にしたのは2013年のノイノイ・アキノ大統領政権の時。最近のことです。
しかし、実はフィリピンと中国の関係は古く、900年代には既に交易が行われており、16世紀にスペイン人が到来した頃には既に多くの華僑がフィリピンに定住していました。
そのためフィリピン語の中にも中国語の方言の一つ、福建語由来の言葉が含まれています。
麺や料理の名前
日本にもラーメンや餃子、チャーハンなど、日本版中華料理があります。
フィリピンも同じで、「パンシット(焼きそば)」や「ルンピア(春巻き)」など、すでにフィリピン料理の一部となっているものもあります。
petsay「白菜」やkintsay「芹菜」(セロリ)、toge「豆芽」(もやし)やsitaw「青豆」(ささげ豆)などの野菜の名前にも福建語から来ているものが多くありますし、フィリピンで朝食に食べる「タホ」(taho/柔らかい豆腐にタピオカや黒蜜をかけたもの)も「豆花」と書かれる福建語が元になっています。
ココナツミルクときび砂糖のシロップにもち米を混ぜ込んだ「ビコ」(biko)は皆が「フィリピンの餅菓子」と思っていますが、実はこれも福建語の「米糕(mi gao)」だそうです。
人の呼び方
フィリピンでは自分より年上の男性や、若い男性を「お兄さん」という意味でkuyaと呼びますが、これも福建語の「哥兄(kohia)」(一番上の兄の意)が語源だと言われます。
「お姉さん」ateも「阿姉(achi)」が語源。
フィリピンの華人は2番目や3番目の兄弟姉妹はそれぞれ別の呼び方で呼びますが、華人以外のフィリピン人は「お兄さん」「お姉さん」と呼びかける時は特に産まれた順序を気にせずkuyaとateを使います。
また市場などで馴染み客を「スキ」(suki)と呼ぶのも福建語の「主客」が語源で、日本語の「好き」とは関係ありません。
○ 「大量に仕入れること」を表すフィリピン語も福建語由来
○ 「ムカつく」を表すフィリピン語の語源は「無衣食」
《「ナビマニラ」とは 》
日刊まにら新聞より2008年に創刊。マニラをはじめフィリピンの各地のグルメや街歩き、旅行といったライフスタイル、エンターテインメントなどの情報をお届けしています。