《日本で出会えるフィリピン》日比のつながりを感じられる日比谷公園@東京

新型コロナウイルスの発生と感染拡大に伴い、現在フィリピンは入国制限がかかっています。また、各施設の営業状況が変わっている可能性があります。ご利用の際は公式HP等にてご確認ください。大変な時期が続きますが、少しでも旅行の楽しさを味わっていただけるよう、引き続き情報をお届けいたします。

こんにちは。マニラブのなな(@nanadaylife)です!

 

フィリピンの歴史や、フィリピンと日本のつながりを感じられる場所が日本国内にもあるということをご存知でしたか?

 

その一つが東京駅近くにある日比谷公園です。

 

日比谷公園は皇居のすぐ近く(東京駅から徒歩約20分)にあり、ビジネスビルに囲まれています。春は桜、秋は紅葉など季節折々の景色を楽しむことができる緑豊かな公園です。

 

今回は日比谷公園にある、日本との関係が深いフィリピンの元大統領フィリピンの国民的英雄の石碑をご紹介します。

 

エルピディオ・キリノ元大統領顕彰碑

日比谷公園内にある日比谷公会堂付近にあります。

 

第6代フィリピン共和国大統領 エルピディオ・キリノ氏

1890~1956年(大統領在任1948~53年)

 

第二次世界大戦中フィリピンに上陸した日本軍により妻子を殺されたにもかかわらず、1953年6月フィリピン国内に収容されていた日本人戦犯105名全員に恩赦を与え、日本に帰国させました。

 

顕彰碑には以下のように書かれています。

 

キリノ大統領声明

1953年7月6日、アメリカ合衆国ボルティモア

 

私は、妻と3人の子供、5人の親族を日本人に殺された者として、彼らを赦すことになるとは思いも寄らなかった。私は、自分の子供や国民に、我々の友となり、我が国に末永く恩恵をもたらすであろう日本人に対する憎悪の念を残さないために、これを行うのである。やはり、我々は隣国となる運命なのだ。

(中略)

私を突き動かした善意の心が人類に対する信頼の証として、他者の心の琴線に触れることになれば本望である。人間同士の愛は、人間や国家の間において常に至高の定めであり、世界平和の礎となるものである。

 

過去の戦争の歴史は変わらぬ事実であるものの、こうした赦し難きを赦すことが現在に続く日比友好の大きなきっかけの一つになったのでしょう。

 

私が日比谷公園を訪れた時、顕彰碑の前にきれいな花が置かれていました。花の状態から献花されて間もないものであることがわかりました。

 

どなたが献花されたかはわかりませんが、キリノ大統領の「人間同士の愛」は今もなお引き継がれていると感じました。

 

参考:キリノ元フィリピン大統領の顕彰碑除幕式

 

ホセ・リサール石碑と胸像

日比谷公園内の心字池付近にあります。

 

ホセ・リサール氏

1861〜1896年

 

スペイン植民地支配の中フィリピン独立運動を起こした指導者で、1896年12月30日に銃殺刑となりました。

 

その功績から現在も「フィリピン独立の父」、「フィリピンの国民的英雄」として讃えられ、12月30日はフィリピンの祝日になっています。

 

日比谷公園にある石碑は、1888年にホセ・リサール氏が東京を訪れたことを記念して、1961年に建立されたものです。

 

石碑の上の胸像はフィリピン独立100周年を記念して1998年に建てられました。

 

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