フィリピン・マニラ旅行に予防接種は必要?推奨されている予防接種の情報

新型コロナウイルスの発生と感染拡大に伴い、現在フィリピンは入国制限がかかっています。また、各施設の営業状況が変わっている可能性があります。ご利用の際は公式HP等にてご確認ください。大変な時期が続きますが、少しでも旅行の楽しさを味わっていただけるよう、引き続き情報をお届けいたします。

マガンダン・ハーポン!マニラブのゆかりです。

 

海外旅行に出かける際、渡航先の国によっては、指定された予防接種を受けていないと入国が認められない場合があるのをご存知でしたか?

 

では、フィリピン旅行の場合は、入国に必須とされている予防接種はあるのでしょうか?

 

答えは、厚生労働省により接種が推奨されているものはありますが、入国のために必須とされているものはありません。

 

この記事では、フィリピン旅行中の健康リスクを最小限にするために、厚生労働省から推奨されている6種類の予防接種についてご紹介します!

 

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A型肝炎(Hepatitis A)

A型肝炎は「A型肝炎ウイルス」による感染症です。B型およびC型肝炎と比べると慢性化することはまれです。

 

● 予防接種

日本では、A型肝炎のワクチンは2~4週間の間隔で2回接種します。約半年後に3回目の接種をすると免疫が強化され、5年間は有効といわれています。

 

国と製剤によって接種方法が異なるため、海外では医師の指示に従ってください。

 

● 感染経路

汚染された食べ物を摂取することによっておこる感染、ウイルスが付着した手で口に触れることによる感染、また、性的接触による感染があります。

 

● 症状

感染後、2~7週間の潜伏期間の後に、急な発熱、全身のだるさ、食欲不振、吐き気や嘔吐が見られ、数日後には黄疸が現れます。潜伏期間が長いので、感染機会は前回の旅行時であったということもあります。

 

乳幼児の感染では症状が軽いことが多いですが、年齢が上がると症状が重くなる傾向があり、高齢者では重症度と死亡率が高くなります。

 

感染した場合には、症状の発現前と症状の消失後にも、数週間はウイルスを排泄しますので、他人に感染させないように注意しましょう。

 

● 治療法

特別な治療方法はなく、症状に応じた対症療法が行われます。安静と食事療法が基本となります。

 

● 予防接種以外の予防法

十分に加熱処理されていない飲食物を食べないこと、生水を飲まないことを推奨します。カットフルーツは、洗った水が汚染されていることがあるので、自分の手で皮を剥く果物の方が安全です。

 

B型肝炎(Hepatitis B)

B型肝炎は「B型肝炎ウイルス」に感染することにより発症します。B型肝炎ウイルスは人から人へと感染します。

 

● 予防接種

初回接種日から4週間後に2回目、1回目の接種から6か月後に3回目を接種します。

 

国と製剤によって接種方法が異なるため、海外では医師の指示に従ってください。

 

● 感染経路

ウイルスに汚染された医療器具の使用や、患者との性行為により感染します。

 

● 症状

感染して90~150日の症状のない期間があった後、倦怠感、食欲不振、吐き気、嘔吐、腹痛、黄疸がおこります。皮膚発疹や関節の痛みが生じることもあります。

 

● 治療法

急性のB型肝炎に対しては、症状を和らげるための治療が行われます。慢性化した場合には、抗ウイルス剤による治療が行われます。

 

● 予防接種以外の予防法

途上国では医療器具が汚染されていることがありますので、安心できる医療機関を確認しておきましょう。また、タトゥーやピアスをするときには、消毒済みの器具であることを必ず確かめましょう。さらに、よく知らない相手との性交渉にはコンドームを使用するなど、注意しましょう。

 

破傷風(Tetanus)

破傷風は、「破傷風菌」がうつることによってかかり、口や手足のしびれがおこる病気です。発症すると、死亡率が30%と高くなります。

 

● 予防接種

破傷風ワクチンは3種混合ワクチン(ジフテリア・破傷風・百日咳)に含まれていますので、定期予防接種で12歳の時に接種していれば、20代前半までは免疫があります。

 

最終接種から10年経過した方は、追加の予防接種をお勧めします。定期接種をしていない方は3回接種が必要です。

 

国と製剤によって接種方法が異なるため、海外では医師の指示に従ってください。

 

● 感染経路

世界中の土のなかに存在する「破傷風菌」が、傷口から体内に入り感染します。特に、動物の糞便で汚染された土壌が危険です。

 

● 症状

感染して3日から3週間からの症状のない期間があった後、口を開けにくい、首筋が張る、体が痛いなどの症状があらわれます。その後、体のしびれや痛みが体全体に広がり、窒息によって死亡する危険も高くなります。

 

● 治療法

発病した患者には、治療のための血清や抗菌剤を投与します。傷口の治療や呼吸をしやすくするための治療が行われます。

 

● 予防接種以外の予防法

屋外で皮膚の傷を完全に防ぐことは難しいため、予防接種が最も有効です。

 

ポリオ(Poliomyelitis)

ポリオは「ポリオウイルス」によって、急性の麻痺が起こる病気です。

 

● 予防接種

成人の場合は
4〜8週間隔で2回、
2回目から6〜12ヶ月後に3回目の不活化ポリオワクチン(IPV)を接種します。

 

国と製剤によって接種方法が異なるため、海外では医師の指示に従ってください。

 

● 感染経路

ポリオは、「ポリオウイルス」が人の口の中に入って、腸の中で増えることで感染します。増えたポリオウイルスは、再び便の中に排泄され、この便を介してさらに他の人に感染します。

 

成人が感染することもありますが、乳幼児がかかることが多い病気です。

 

● 症状

感染しても90%から95%の人は症状が現れずに、知らない間に免疫ができます。

 

5~10%の人は風邪の様な症状が出て、感染者の0.1~0.5%にマヒが現れます。

 

ウイルスが侵入する脊髄神経の位置によって、上肢や下肢に永久の麻痺が残ります。呼吸困難により死亡することがあります。

 

● 治療法

現在、残念ながら確実な治療法はありません。

 

● 予防接種以外の予防法

食事の前に手洗いを十分に行い、口からの感染を予防しましょう。

 

狂犬病(Rabies)

狂犬病はほとんど全ての哺乳動物から感染する可能性があり、発症するとほぼ100%死亡すると言われています。

 

● 予防接種

渡航地で動物と接する機会が多い場合には、
暴露前接種という方法があります。暴露前接種は初回接種を0日とすると、28日目、180目の
3回接種となります。

 

国と製剤によって接種方法が異なるため、海外では医師の指示に従ってください。

 

● 感染経路

ウイルスは感染動物の唾液に含まれています。哺乳動物に咬まれたり、引っかかれたり、傷口や粘膜をなめられたりすることで感染します。

 

● 症状

ウイルスが直接、中枢神経を侵した場合、感染後10日目あたりから、発熱、頭痛、全身倦怠や嘔吐などの症状が出てきます。

 

末梢の神経線維に感染した場合には、ウイルスは非常にゆっくりと脳へ向かうので、発症まで一般的に1か月~3か月程度かかることがあります。数年の年月を要することもあるようです。

 

発症後は、ものを飲み込みづらくなり、液体を飲もうとすると筋肉がけいれんするため、水を恐れるようになります(恐水症)。また、風をおそれるようになる恐風症状も特徴的です。やがて昏睡状態となり、呼吸が麻痺し死亡します。

 

● 治療法

哺乳動物に咬まれたときには、できるだけ早く病院を受診してください。

 

同時に、傷口を石鹸と水(できれば流水)でよく洗い、消毒液で消毒してください。

 

受診時には医師に、咬まれたときの状況、咬まれた後の処置の仕方などをできるだけ詳しく説明してください。ワクチン接種が必要と判断されたときには、医師の指示に従ってワクチンを接種してください。

 

● 予防接種以外の予防法

全ての動物からする可能性がありますので、動物にむやみに手を出さないようにしましょう。

 

日本脳炎(Japanese Encephalitis)

日本脳炎は、高温多湿な気候で、ブタなどを飼育し、蚊の発生しやすい水田のある地域に多く発生しています。農村部に長期滞在する場合は、予防接種が推奨されています。

 

● 予防接種

25歳以上の方は初回接種から3回接種することが勧められています。

 

国と製剤によって接種方法が異なるため、海外では医師の指示に従ってください。

 

● 感染経路

日本脳炎ウイルスはブタの体内で増殖し、蚊によってブタからブタにウイルスが伝播します(ブタ→蚊→ブタの流行)。

 

一方ヒトは、ブタから感染した蚊に刺されて感染します(ブタ→蚊→ヒト)。ヒトからヒトへの直接感染はありません。

 

● 症状

ウイルスを保有する蚊に刺されても多くの人は症状が出ません。感染した人のうち、100人から1,000人に1人の割合で発病するといわれています。

 

通常6~16日の潜伏期間の後、高熱、頭痛、嘔気、嘔吐がみられます。次いで、意識障害、けいれん、異常行動、筋肉の硬直などが現れます。重症例のうち50%が死亡するといわれ、生存者の30~50%に精神障害や運動障害などの後遺症が残るといわれています。

 

● 治療法

特別な治療法はなく、対症療法が行われます。

 

● 予防接種以外の予防法

蚊に刺されないよう、虫よけスプレーや蚊取り線香などを利用し、肌を露出しない服装を心がけましょう。

 

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いかがでしたか?

 

フィリピン旅行が決まったら、予防接種の計画の参考にしてくださいね^^

 

タガーイ!


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