にぎやかな葬儀?フィリピンの「人生の節目の行事」お葬式編

新型コロナウイルスの発生と感染拡大に伴い、現在フィリピンは入国制限がかかっています。また、各施設の営業状況が変わっている可能性があります。ご利用の際は公式HP等にてご確認ください。大変な時期が続きますが、少しでも旅行の楽しさを味わっていただけるよう、引き続き情報をお届けいたします。

Mabuhay to Everyone! きむ(@kim_dti )です!

 

フィリピンの「人生の節目の行事」シリーズ、最終章。

 

今回は、お葬式について。

 

フィリピンの「人生の節目」
1. 洗礼式
2. 誕生日会と成人式
3. 結婚式
4. お葬式 ←今回はこちら

 

フィリピンでは約9割の方がキリスト教徒だといわれています。

 

その中でもカトリック教徒が多く、全体の80%程度を占めている為、フィリピンでのお葬式はキリスト教式で行われる事が多いです。

 

※もちろん、地域によっては文化や宗教が混在するところがあるので、お葬式の方法がそれぞれ異なるところもあります。

 

今回は、私の大好きなおばあちゃんのお葬式を基に、フィリピン・マニラでのキリスト教式(カトリック)のお葬式はどのようなものなのか、愛を込めてお伝えさせていただければと思います。

フィリピンのお葬式はどんな感じ?

フィリピンのお葬式では、日本のお葬式のようにしんみりとした雰囲気は全くなく、とても明るくにぎやかな雰囲気で行われます。

 

これは母いわく、亡くなった方をみんなで明るく見送ろうという想いが込められているとの事。

 

こういうポジティブな考え方は、とてもフィリピンらしいなと思います。^^

お葬式の日数は?

フィリピンと日本とでは、お葬式に要する日数がかなり異なります。

 

フィリピンのお葬式は最低でも3日~1週間、長期だと1ヶ月続く事も珍しくはありません。

 

長期間にわたって行う理由は、海外に出稼ぎに出ている家族や親戚、友人が別れを告げる為に会いに来れるよう、長く期間をとっているようです。

 

※私のおばあちゃんのお葬式は、約2週間でした。

 

そんなお葬式の期間が長いといわれているフィリピンでは、亡くなった方を長期間保全できるよう、亡くなってすぐに腐敗処理が行われます。

 

腐敗処理とは、全身の血液を抜き血液の代わりとなる防腐剤を注入した後、お着替え(Baron:バロン)とお化粧をして、お葬式会場へと搬送されます。

 

※私のおばあちゃんの時は、専門の方と私の母の姉や妹(私のTita)も腐敗処理を一緒に手伝ったようです。

 

又、フィリピンのお葬式では、朝から晩まで家族や親戚が必ず棺のそばについて見守り、夜通しでカードゲームや麻雀、カラオケをしながらみんなでわいわい過ごしたりします。

 

それは、亡くなった方が寂しい思いをしないようにといわれているようです。

お葬式の服装は?

フィリピンのお葬式では、日本のようにかしこまって喪服を着るような文化はありません。

 

ただ、喪に服す色としてフィリピンでは白と黒が一般的といわれているようで、私のおばあちゃんのお葬式の時は、Tシャツにジーンズやハーフパンツ、サンダルなどのカジュアルな格好に、お通夜は黒、告別式は白を取り入れて参列するよう、事前に連絡していたようです。

 

※おばあちゃんの時は指定でしたが、特に派手な色合い(特に赤はタブー)でなければ通常は問題ありません。

お葬式中に記念写真?

 

フィリピンでは、お葬式の内容や亡くなった方を写真や動画に収めてFacebookなどのSNSに投稿します。これは、海外に出稼ぎに出ててどうしても会いに来れない家族や親戚、友人の為に、投稿するのだそうです。

 

久しぶりに再会した親戚や友人と記念写真やセルフィーをしたり、お葬式だからしんみりとした様子は全くなくみんなで楽しく笑顔で写真に写ります。

 

又、誕生日や結婚式でも同じですが、フィリピンでは記念に残せるようにカメラマンを雇う家庭が多いです。これはお葬式でも同じで、専属で写真や動画などを撮ってくれます。^^

 

キリスト教式(カトリック)のお葬式の流れ

フィリピンのお葬式は、日本と同様にお通夜と告別式があり、場所は家庭によって様々ですが教会・お葬式場・自宅で行われます。

 

※私のおばあちゃんの時は、お葬式場をレンタルして行いました。

 

お葬式の流れは、簡単に説明すると

お通夜→告別式→出棺(埋葬)→食事会となります。

 

私の中で、フィリピンのお葬式で毎回印象に残るのがこの出棺の時。

 

棺を霊柩車に乗せて墓地まで運ぶのですが、墓地まで距離がある場合は霊柩車を先頭に参列者も車などでこのように移動します。

墓地の入口に到着したら車から降り、霊柩車の後ろを参列者がゆっくり歩いて進みます。

 

埋葬地に着いたら、簡単なお祈りの儀式をした後、亡くなった方と最後の対面を行います。

 

私のおばあちゃんの時は、少しだけ棺の中を開ける事が出来たので、近い親族のみ直接おばあちゃんに触れる事が出来ました。

額にキスしたり、手を握ったり、抱き着いたり、おでこに手をあてるフィリピンの挨拶(Bless:ブレス)をしたりなど、最後の時間を大切に噛み締めながら過ごします。

 

埋葬する直前に、我が家の迷信?で、代々昔から必ず行っている儀式があります。

 

それは、赤ちゃんや小さい子ども達を空中で棺の上をまたがせる事により、亡くなった方が赤ちゃんや小さい子ども達の元を訪問しないようにする為だそうです。

 

この儀式を終えたら埋葬をし、お葬式は終了となります。

 

その後は、直接自宅に帰ると不幸を持ち帰るとフィリピンでは信じられているので、必ずどこかに立ち寄ったり、食事会を開いたりします。

 

いかがでしたか?

 

今回は、フィリピンの「人生の節目の行事」シリーズ、お葬式についてお話しをさせていただきました。

 

日本のお葬式と比較するとフィリピンのお葬式は、明るくにぎやかで楽しい雰囲気なので、とてもフィリピンらしさを感じますよね。

 

人生の節目を迎える度に、フィリピン人ならではの全力で楽しむ明るさや前向きな思考、家族をとても大切にする姿勢、各家庭の絆の大きさを強く感じます。

 

日本にいながらも見習うところがたくさんあるな~と日々思う事ばかり。^^

 

もしよろしければ、フィリピンの「人生の節目」シリーズの他の記事も読んでみてくださいね!

 

フィリピンの「人生の節目」
1. 洗礼式
2. 誕生日会と成人式
3. 結婚式
4. お葬式

 

それではこの辺で、Thank you po~!


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